こんにちは!
北海道大学自動車部です。
今回は車検とその費用について紹介したいと思います。
一般車なら2年に1度必ず訪れる車検ですが、その一切をディーラーや修理工場に任せることが多いと思います。
実際インターネットで調べれば様々な業者が出てきますし、その値段もプランに応じて5~10万円ほどと様々です。
しかし、実際に車検をとるのにかかる費用というのはそれほどでもありません。
今回は自家用車において大きなイベントでありかなりの費用も掛かる車検について、札幌における車検の自分での取り方を解説しながら、自分で車検を取るとどれくらい費用が節約出来るのかについて紹介していきます。
そもそも、なぜ車検というものが存在するのでしょうか。
まず車検というのは正式名所を自動車検査登録制度といい、その車が保安基準に適合しているのかを検査し適合した車を登録する制度のことです。
これがないと国の保安基準に適合してないということになるので、国や県などが作ったものである公道を走ることができません。
なので、保安基準に不適合な危ない車が公道を走ることがないように車検というものがあるわけです。
車検は最初に取るか(新規登録)、もともと取っていたものを継続するか(継続車検)によって必要書類等が変わってきますが、まずは車検を継続させるときのことについて話していきます。
なぜ車検を取らなければならないか分かったところで、次に車検を取るのに必要な書類について話していきます。
まず、行く前に用意しなければならないものについてです。
車検に用意しなければならない書類は以下の4つになります。
① 車検証
② 自動車損害賠償責任保険証明書
③ 印鑑(認印)
④ 自動車税納税証明書
しかし、③と④はなくても良い場合もあるので、絶対に必要なものは①と②になります。
この各々について解説していきます。
①の車検証についてですが、これは新規での車検ではなければ必ず持っているものです。これは車にいれておかなくてはならないものなので、特別用意する必要はないです。
②の自動車損害賠償責任保険証明書は通称自賠責と呼ばれるもので、国が入らなければならないと定めている必要最低限の保険のことです。
車検をうける際には自賠責保険に次の車検の日よりも1日以上多く、つまり普通車であれば2年後まで自賠責保険に入っている必要があります。
自賠責保険は陸運支局だけでなくオートバックス、イエローハット等の車関連のお店でも入ることができるので、車検を受ける前にあらかじめ自賠責保険を延長しておくことをお勧めします。(バイク等と違いコンビニでは入ることはできません。)
ちなみに自賠責保険を24か月延長(次の車検の時まで)すると、普通車ですと25,830円かかります。
③の印鑑ですが、車検証に登録されている本人が車検をとりに行く場合においては必要ありません。
車検証の所有者と車検を取りに陸運に行った人が違う場合のみ必要です。
この場合印鑑ではなく委任状でも可です。
④の自動車税脳証明書ですが、これは自動車税を今年収めているかを確認するためのものです。
これは自動車税をきちんと前に(1か月以上)納めている人は必要ありません。
自動車税を最近収めたという人は持っていく必要があります。
ちなみに、自動車税を納めることは陸運支局ではできず、県税事務所か市税事務所まで行かないとできないので注意が必要です。
次に車検を通す車についてです。
当然のことではありますが、その車が保安検査に適合するような車でなければいけません。例とすると、異常に車高が低く(ローダウン)してあるとかです。
しかしそのような違法な改造や衝突などの事故を起こしていない限り、普通の車であれば修理等しなくとも合格することは可能です。
もし心配であれば、大体運輸支局の近くには予備検査場というものがあり(札幌にも北33条東1丁目にあります)、そこで実際に車検の検査で受ける項目のテストを受けることができますので受けてみてもよいかもしれません。
値段は検査項目によって変わりますが大体3,000円ほどで受けることができます。
次に実際に車検場に行きます。車検を取る場所は運輸支局というとこれです。
これは全国様々な場所にあり、どの運輸支局でも取ることができます。
札幌から最寄りの運輸支局は北27条東1丁目、創成川沿いにある札幌運輸支局です。
まず、車検を受ける際に予約があります。
予約しなくても受けることはできますが、時間が余分にかかることになるため、取りに行く日時が決まっていたら予約を取ることをお勧めします。
予約は以下のURLのサイトで取れます。
http://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/sapporo/syaken/index.htm
このサイトで予約を取ったら、予約した日付に陸運支局に行きましょう。
まず、入って中央にある順番の紙を取ります。
陸運支局は日付曜日にもよりますが結構混んでいることが多く、結構な時間待たされることもあるので、先に取っておいたほうが良いです。
そしてカウンターに行く前に書類を書くスペースがあるので、そこで当日書ける書類を書きます。
車検の時に必要な当日書ける書類は
1.自動車検査票
2.自動車重量税納付書
3.継続検査申請書
の3つです。
この3つは上の写真のように書き方も含めわかりやすいように例が置いてあるので、間違うことはないかと思います。
この際、事前に予約をしていた場合、予約番号を記入するところがあるので、忘れずに記入します。
また、その書類を申請する際の手数料や重量税を払う切手を購入し、それを申請用紙に貼り付けます。
そして、今までの書類をすべてまとめ、申請の箱の中に入れて受付完了です。
その書類に何か不備があった場合は受付から呼び出されますので、なるべく不備のないようにします。
また、もしわからないことがあれば1番窓口に相談窓口があるので、そこで聞くことができます。
ここで審査する時間に予約しているか、していないかで時間に違いが出ます。
受付でOKが出たら実際に検査を受ける車でレーンに並びます。
これらの手順が終わったら、実際に検査を受けます。
下のようにレーンに並ぶ場所があるので、初心者用のレーンに並びます。(何番レーンが初心者用のレーンがそうなのかは受付に書いてあります。)
そのレーンでハザードをたきながら進入すると検査の際に係の人が横について教えてもらえるので安心です。
実際に受ける項目としては、
1.タイヤ(スリップサインが出ていないかどうか、サイドウォールにひび等入っていないかどうか)
2.灯火類の点検(きちんとつくか)
3.発煙筒(有効期限切れには要注意!)
4.車体番号の照合
5.排気ガスの成分(触媒がきちんと機能しているかどうか)
6.マフラーの音
7.サイドスリップ
8.速度メーターの精度(正確な速度が表示されているどうか)
9.ヘッドライトの光の強さ
10.向き(光量、光軸)
11.下回り(足回りのボルトのゆるみ、オイル漏れ等)
などを見られますが、普通の車であればほとんど問題はないです。
発煙筒の有効期限を確認さえしておけば大丈夫でしょう。
もし、検査に落ちてしまったときは限定自動車検査証というものを発行してもらうことできます。
これは、2週間のみの限定的な車検証みたいなもので、この有効期間は車検があるのと同じく公道を走ることができます。
この2週間の間に工場に持っていくなどして車を直して、もう一度受けるということをするためのものです。
さらに、限定車検証があると、次に受ける際に前回不適合であった項目のみを受けることができ車検自体も受かりやすくなり、かつ時間短縮にもなります。
また、再度受検する際には自賠責保険を次に車検の日付まで(再検査から2年後)延長しておく必要があるのでこの点には注意が必要です。
この検査で合格したら、もう一度受付に戻り新しい車検証とステッカー(検査標章)を受け取ります。
このステッカーを貼り忘れると警察に呼び止められることもありますので、忘れずに車に貼るようにしましょう。
これで車検は終了です。
ここまでのことは長くても3時間ほどで終わりますので、半日時間の空きがあれば自分で取りに行くこともできるのではないでしょうか。
今度は新規に車検を取る、または車検を一度切らした車の車検を取る場合について話していきます。
新規に車検を取ろうとすると、基本的には継続で取るときと変わりませんが、加えて自動車税を払う必要があります。
普通なら年度の初めに払うものですが、新規だと今年度の分を払っていないので税を払う必要があるわけです。
自動車税を払うタイミングとしては、車検を取り終わった後になります。
なので、持ち合わせがなければ後日に払うということは可能ではあります。
道を挟んだ向かい側にある自動車会館にて払えますので、払えるのならば支払っておいたほうが良いでしょう。
金額は排気量、登録年月によって違い普通車だと3~6万ほどになります。
また、新規登録でナンバーを変更する必要があるときは車検を取った後にナンバーの変更をします。
陸運支局の隣で新しいナンバーをもらい(下の写真の建物)、自分で交換をします。
ドライバー等は貸してもらえますし、やり方は係の人が教えてくれますので問題なくできるとおもいます。
では、実際にどれくらいの費用が掛かり、どれくらい節約できるのでしょうか。
継続車検で考えてみると、払うのは手数料2~3千円と重量税の約25,000円と合計しても30,000円以下であることが分かります。
業者に頼むとすると車検だけでも4~5万かかることを考えると最低でも1万以上の節約をしていることになります。
時間で考えると、前日の準備を含め4時間もあれば終わると思いますので、1時間当たり2千円以上浮くという結果になりました。
車検に合格したからといって、その車は2年間安全であるかかというとそういうわけではありません。
車検の保安基準は最低限のものであり、エンジンやミッションの状態といった車の中までは見られませんし、その2年間の間に車の状態が悪くなるかもしれません。
また、消耗品等の交換も必要であり、例でいえば走行距離でエンジンオイルは3,000㎞、クーラントは10,000㎞ごとの交換が推奨されています。
故障等をしないように、車から異音がするようになったとか、そういったことがなかったとしてもオイルの定期的な交換等をするために、車検とは別に工場やディーラーに出して定期的な整備をしてもらうことが重要です。
執筆:北海道大学自動車部