こんにちは、岐阜大学自動車部です。
今回は日々のドライブをより安全に楽しむための、便利アイテムを紹介します。
今日では、自動車の操作の大半がコンピュータ制御になっています。
例えば、常にステレオカメラで前方を監視して必要に応じて自動ブレーキなどの制御を行うSUBARUの「アイサイト」や、前方の自動車との車間距離を一定に保ってくれる日産の「インテリジェントペダル」などの安全対策用のシステムが多く出てきています。
しかし、そのシステムは基本的に車に搭載されているものであり、搭載されている自動車も限定されています。
また、そのようなシステムがあっても、交通事故は平成28年度で49万件、平成29年度で47万件と数多く発生しています。したがって、運転手が日ごろから安全運転に心掛けることが大切であることがわかります。
そこで、安全対策用のシステムが搭載されていない自動車でも、安全運転の手助けをしてくれるアイテムが多く出てきています。
例えば、事故が起こった際に証拠映像として撮影できる「ドライブレコーダー」というアイテムもあります。ドライブレコーダーも前後の映像がとれるものや、衝撃時のみ電源がついて自動的に映像を録画してくれるものもあります。
他には、車両盗難防止のためのアイテムで衝撃を感知すると光で威嚇するものや、音で所有者に不審者がいることを知らせてくれるものがあります。
このように、盗難防止用、事故防止用、事故発生時に対応用などいろいろなアイテムがでています。その中で今回は、事故防止用アイテムとして、「レーダー探知機」というアイテムを紹介します。
レーダー探知機とは、オービスやNシステムなどと呼ばれる道路に設置されている「速度取締装置」で使用されているレーダー波やパトカーや救急車などの緊急車両の無線などを探知し、運転手に知らせてくれるアイテムです。
ここで、今日の道路交通法違反で一番多く起きているの「スピード違反」であり、速度超過による罰則はそのオーバーした速度によって支払わなければならないお金や免許の減点数が変わってきます。
さらに、スピードの出しすぎによる交通事故も起きています。そこで、レーダー探知機はスピードを出しすぎていることを教えてくれて、安全運転を間接的にサポートしてくれます。
まず、道路に設置されている「速度取締装置」についていくつか説明します。
最も一般的なスピード取り締まり機です。
無人で、走行車両に対して、電波の波長の違いから速度を算出して、速度超過した車両のナンバープレート、運転手の顔を判明できるように後方のカメラで撮影するシステムであり、固定式と移動式の2種類いがあります。オービスでの撮影時には、日中、夜間を問わずフラッシュが焚かれます。
走行車両の速度の測定、違反車両の証拠写真の撮影を自動的に行う無人速度取り締まり機です。周波数は通常取り締まりレーダー波とXバンドですが、非常に短い周期で発射と停止を繰り返す断続波で、指向性が鋭く、受信されにくい性質を持っています。
「自動車ナンバー自動読み取り装置」の略称です。
走行中の自動車のナンバーを道路上に設置したカメラにより自動的に読み取り、中央装置に伝送、蓄積され、主に自動車を利用した犯罪の操作や盗難車両の検挙、発見などの犯罪捜査に使われています。
最新式はナンバーだけでなく車室内の乗員まで写せる高性能カメラに大容量スーパーコンピュータが搭載されて、連続撮影で速度を割り出すなどの機能が付いています。今日では、確認されているものの設置数だけでも1500か所以上あります。
高速道路などに多く見られ、最近増加傾向にある固定式スピード取り締まり機です。
道路上3か所にコイルを埋め込み、その上を自動車が通過することによるインダクタンスの変化を読み取って速度を測定し、カメラで撮影するといった方法で行うため、レーダー波を発しません。
違いは、撮影はデジタルカメラを使っているためフィルム切れがありません。また、道路を走る車両のナンバープレートなどを撮影して、画像転送し、リアルタイムに検挙するタイプもあります。
したがって、ループコイル式とHシステムを合致させたタイプです。これも、ループコイルと同様にレーダー波を発しません。
このように、道路に設置されている「速度取締装置」でもいろいろな種類の取り締まり機があります。また、これらの取り締まり機は見た目では見分けがつきにくいものもあります。
つぎに、このような速度取締装置をみつけて教えてくれるレーダー探知機について説明します。レーダー探知機にも種類があり、スタンダードモデル、GPS搭載モデル、カーロケ対応モデルの大きく分けて三種類あります。
速度取締装置について説明したように、速度取り締まり用のレーダーは、基本的にレーダー波によって速度違反車両を見つける仕組みになっています。
このスタンダードモデルでは、レーダー波を発射しているタイプのみを感知できます。主に、以下のレーダータイプの速度取り締まり機に対応しています。
・レーダー式オービス(固定式)
・パトカー用車載式レーダー(移動式)
・新Hシステム(固定式)
・ステルス型取締り機
近年、旧来のスタンダードモデルでは感知できない速度取り締まり機も増えています。
ループコイル式オービスやLHシステムは、レーダー波を発していないため、スタンダードモデルでは感知できません。しかし、ループコイル式オービスやLHシステムの取り締まり機は、非常に大掛かりなシステムであるため、基本的に固定型となっています。
よって、GPS搭載モデルでは、このループコイル式オービスとLHシステムの設置されている位置情報をあらかじめレーダー探知機内にインプットさせておき、本体に内蔵したGPSアンテナで自車位置を測定し、近辺にあるこれらの取り締まり 機を教えてくれるといった仕組みになっております。
このように事前に本体内に一部の 取り締まり機の位置がインプットされているため、新しくできた取り締まり機には反応しません。よって、半年から一年に一回程度データの書き換えをお勧めします。
スタンダードモデルやGPS搭載モデルとは関係なく、パトカーや救急車などの緊急車両が近くに存在することを知られてくれます。
正式にはカーロケターシステムといい、緊急車両に装備されたGPS機能により、緊急車両の位置を測定します。その位置情報を専用の無線帯によって本部に連絡するシステムです。
本部コントロールが指揮下の緊急車両の現在位置を把握するために使用されています。
この緊急車両と本部との間で連絡している無線をキャッチしてくれるのがこのカーロケ対応レーダー探知機です。
事前に緊急車両の存在がわかれば、あらかじめ緊急車両の通行を妨げないように注意でき、安全運転にもつながります。
さて、このようなことを理解したうえでレーダー探知機を買おうと思って探しても、いろいろな形状や電源のタイプのものがあり、どれを選べばいいか悩むことでしょう。
以下では、本体の形状と電源の種類について説明し、少しでも選ぶ際の参考にしてください。本体の形状については、3種類あります。
ダッシュボードの上に固定するもので、案内も確認しやすいです。同じ性能で一番価格が安いのは、このタイプのものが多いです。
サンバイザーに取り付けるので車内イメージを崩しません。また、ダッシュボードにも固定できます。しかし、価格はスタンダードタイプと比べると若干高い場合が多いです。
ただし、価格が高く、配線の作業が多くなります。
このように、主に3種類の形状のものが多くあります。このほかにルームミラーとなったミラータイプもあります。
さらに以前のレーダー探知機の案内は、光の点滅と音声や音で知らせるというのが当たり前でしたが、最近では、技術の発達によりディスプレイ表示と音声での案内するレーダー探知機が定番となっており、ディスプレイをみれば一目でわかるため、よりわかりやすくなっています。
電源のタイプは、ソーラータイプとシガーソケットタイプの2種類があります。
ソーラー発電では足りない場合にはシガーソケットから電源をとることもできますが、それ以外は配線無しでよいので車内イメージも害しません。
このようにレーダー探知機は、スピードを出しすぎていることを教えてくれて、安全運転を間接的にサポートしてくれます。
また、車に設置しても、視界の邪魔にならず、配線も簡単で初心者でも簡単に取り付けることができます。
今日では、技術も発展しているため、レーダー探知機でも多くの種類や価格のものがあるため、自分にあったものを見つけることもできます。
スピードを気にしすぎて、スピードメーターばかり見て、前を見ずに運転を怠り、事故を起こすよりも、レーダー探知機を付け、安全運転をするのも良いのではないでしょうか。
日頃、自動車を運転する皆さんが、より安全で快適な楽しいドライブができればよいと考えております。
執筆:岐阜大学自動車部