皆さんこんにちは!広島大学体育会自動車部です!!
突然ですが、皆さんは車に乗るとき暖機はしていますか?
「もちろん俺はやっているよ」
「やったほうがいいのは、わかっているけどな~」
と、考えている方もいるのではないでしょうか。
今日は暖機のエトセトラを、お話ししたいと思います!
皆さんは暖機という言葉を、聞いたことがありますか?
正式には暖機運転といいますが、読んで字の如くエンジンなどの機械類を、暖めることを意味します。
一般的に物質は、高温時では体積が大きく、低温時では小さくなります。
そのため自動車は、構成部品が十分に暖まり体積が大きくなった状態で、最高の能力が引き出せるように設計されています。
人間でいう準備体操にあたるものです!
私たちはスポーツをする前に必ず、準備体操をします。いきなり激しく体を動かすと、怪我をしてしまいますからね。
自動車も同じで、暖機することなくいきなり全開走行をすると、パーツにダメージを与えてしまい、最悪の場合ブロー(故障)してしまう可能性があります。
しかし、よほどの事がないかぎり簡単に壊れるという事はないので、安心してください。
いろいろな条件が重なると、それが原因で壊れてしまう事があります。
暖機が必要な部品は主に、エンジン・トランスミッション・ディファレンシャルギアです。
また、車の持っている能力を引き出すには、サスペンション・ブレーキ・タイヤも暖気する事が必要です。
暖機の方法は、エンジンをかけ1分~2分待ちます。
回転数が落ち着いてきます。
その後水温が上がりきるまで回転を押さえて走行します。
水温計の見方ですが、正常な状態では水温が上がっても針が振り切ることはなく、真ん中あたりで止まります。
走行暖機とは、エンジンの回転数やスピードを抑えた状態で、走行をする事をいいます。
エンジン以外のパーツを暖機するためには、自動車を走らせなければいけません。
なぜかというと、トランスミッションやディファレンシャルギアもオイルによって潤滑されるのは一緒ですが、タイヤとつながっている部品の為、走行をしなければオイルを潤滑させる事が出来ないからです。
走行暖機は走行環境によりますが、5~10分ほど行えば十分です。
走行暖機中は、サスペンション・ブレーキ・タイヤなども、それぞれ熱をもちます。
これらを暖機させるとサスペンションの動きは滑らかに、ブレーキの制動力は向上し、またタイヤのグリップ性能も上がります。
近所のスーパーへ買い物に行く、近いけど通勤・通学には車で行く、という人もいるのではないでしょうか?
実はこれ、自動車には良くないです!
短い距離で自動車に乗ると十分に暖機がされません。
するとエンジン内部やマフラー内部に、蒸発しきれなかった水分が残ります。
エンジン内部に水分が残ると、オイルと混ざりオイルの性能を下げてしまい、本来のオイルの性能を発揮できなくなります。
またマフラー内に残った水分は、錆の原因となり最終的にはマフラーに穴が空いてしまいます。
チョイ乗りがダメだと言っているのではなく、上手く付き合う事が大事です。
思い出の詰まった愛車には、できるだけ長く乗りたいですよね。
長く乗るためには、日頃の点検が大切になってきます。
誰でも出来る点検について書いていこうと思います。
オイルは人間でいう血液です。
エンジンオイルが少ないと、油膜切れの原因になりますし、多すぎるとオイルが燃焼室に入りこみ、スパークプラグを汚したりマフラーから白煙を吐いたりします。
またオイルが汚れると、本来の性能を発揮できなくなるため定期的な交換が必要です。
オイルの量や汚れ具合は、エンジンルームにあるオイルレベルゲージによって確認ができます。
ゲージを抜き、キッチンペーパーなどで一度付着しているオイルをふき取り、再び元の位置にまっすぐ差し込みます。
もう一度抜き取って、ゲージの状態を確認します。
オイルの量は、ゲージについているマークの間に、油面が来ていればOKです。
オイルは、初めは黄金色をしていますが、時間や使用頻度により黒くなっていきます。
オイルの色や、使用時間、走行距離から交換を考えましょう。
不安な方は、行きつけの自動車整備工場やガソリンスタンド、カー用品店で専門スタッフに相談する事を、おススメします。
エンジンルームには、液体の入っているタンクがいくつかあります。
どのタンクにもマークがついており、液面がマークの間に来るように量を調節しなければなりません。
タンクの種類は、主にブレーキフルード・クラッチフルード、パワステフルード、冷却水などに使われています。
これらの液類は、自動車の重要な役割を果たしています。
放っておくと、事故や故障の原因になってしまう恐れがあります。
またこれらの液類が頻繁に減る場合は、どこかから漏れている可能性があるので、お近くの自動車整備工場に点検してもらうことをお勧めします。
日頃から、エンジンルーム内を見る癖をつけておくことで、致命的な故障を避ける事が出来り、出先での故障トラブルを避ける事が出来ます。
ガソリンスタンドでガソリンを入れたついでや、洗車のついでなどで構わないので点検する習慣をつけましょう。
タイヤには適切な空気圧があり、適正でないとタイヤの片減り、バースト(パンク)の原因になってしまいます。
特に高速道路を走行中、空気圧が低すぎるとタイヤが変形しバーストしてしまいます。(スタンディングウェーブ現象)
また乗り心地や、運転のしやすさにも影響が出るため、ガソリンスタンドや自動車整備工場で、空気圧の点検をしてもらうと良いでしょう。
空気圧の適正値は、運転席側のセンターピラ(真ん中の柱)に記載されています。
タイヤの溝を確認するには、スリップサインを確認しなくてはなりません。
スリップサインから減っていれば、減っているだけタイヤの性能は落ちてゆきます。
溝がスリップサインと同じ高さになると危険です。
雨天時、タイヤと路面の間にある雨水を排出できなくなり、ハイドロプレーニング現象(水の上を滑っている状態)が発生し、車が制御できなくなってしまいます。
また車検もとおりません。
タイヤは常に厳しい状況下で使用されています。
また、ゴムという事で経年劣化も進んでいきます。
ひび割れがあっても、溝があるからといって使用を続けるのは非常に危険です。
タイヤは自動車と地面に接する唯一のパーツです。
タイヤのトラブルは死に直結するといっても過言ではありません。
家族や恋人など、大切な人を乗せる車だからこそタイヤの点検は大事です。
もちろん洗車も大事なメンテナンスです。
洗車をしていると、普段気づかない事に気づきます。
タイヤナットの緩み、ライトの球切れ、車のキズ、タイヤのクラック、オイル漏れなど、車の状態を確認するにはもってこいです。
また、東北地方では雪が降ると凍結防止剤、融雪剤を撒きます。
あれは分かりやすくいえば、塩です。
塩が車体に付いた状態では、錆びてしまうので錆びを防ぐ為にも、洗車をするのが一番です。
愛車に長く乗るために、暖機や日常的なメンテナンスをしっかり行い、幸せなカーライフを送ってください!
(執筆:広島大学体育会自動車部)